「察する」から「体験する」に変化したCoC
12/16 2025
カテゴリー:実体験を基にした個人的な話
ChatGPTによるこの記事の3行要約
- 昔のCoCは推理や勘を要求する「察するゲーム」だったが、今は情報を提示して選ばせる「体験するゲーム」へと変化した。
- 探索場所や技能を明示するのは甘やかしではなく、迷子を減らし物語に集中させるための配慮だ。
- 昔も今も間違いではなく、時代・卓・PL層に合わせて遊び方を変える柔軟さこそが、今のKPに求められている。
1. 「探索場所を先に明示する」文化
最近、クトゥルフ神話TRPG(以下『CoC』)の卓でこういう光景をよく見る。
「探索可能な場所は、A・B・Cの3箇所です」
「この場所では、目星・聞き耳・図書館が振れます」
探索場所や使える技能を、KPが先に明示する。
これ、昔のCoCでは見なかった光景だ。
私がCoCを始めた頃…10年以上前は、こんな感じじゃなかった。
探索場所は、PLが自分で宣言して初めて存在が確定する。
使える技能は、KPの裁量でその場で決まる。
「それ、今は振れないね」が普通に飛んでくる。
それが、当たり前だった。
でも、今は違う。
CoCの文化は、変わった。
2. 昔のCoCは、「察するゲーム」だった
昔のCoCは、もっと「察するゲーム」だった。
- 何が重要かは、世界の中で察する
- どこを探索すべきかは、自分で考える
- どの技能を振るべきかは、自分で判断する
KPは、情報を隠す側だった。
そもそも、KPというのも『Keeper of arcane lore(キーパー・オブ・アーケイン・ロア)』の略であり、意味は『隠された知識を守る者』だ。
そして、PLは、それを探る側だった。
「ここで〈図書館〉って言えるかどうかがPL力」
そんな空気があった。
昔のCoCが目指していたもの
- PLの思考力
- 会話の勘
- 世界への没入感
推理・発想・会話で切り開くゲーム。
それが、昔のCoCだった。
3. 今のCoCは、「体験するゲーム」になった
でも、今のCoCは違う。
「体験するゲーム」になった。
- どこを探索できるかは、最初に提示される
- どの技能が使えるかは、明示される
- 詰まらないように、情報が先に出される
KPは、情報を見せる側になった。
PLは、その中で選択する側になった。
今のCoCが目指しているもの
- 選択肢の中でどう振る舞うか
- 感情や関係性をどう演じるか
- 失敗も含めて物語として味わう
物語を体験する・感情を動かすゲーム。
それが、今のCoCだ。
4. なぜ、変わったのか
なぜ、CoCの文化は変わったのか。
あくまで予想だが、理由はいくつかある。
①オンライン卓の普及
オンライン卓、特にテキストセッションやボイスセッションでは
- 空気が読みにくい
- 間が取りづらい
- 「言わなかったから失敗」が事故になりやすい
だから、情報を明示する必要があった。
オフラインなら、KPの表情や間で「ここは重要だよ」と伝えられる。
でも、オンラインではそれが難しい。
だから、先に見せる文化になった。
②初心者の増加
今のCoCのPL層は、昔と違う。
- TRPG初体験
- CoCが最初のTRPG
- 動画・配信から入ってきた
こういう人が、圧倒的に増えた。
その人たちに「察しろ」「勘で言え」は、無理だ。
だから、先に見せる文化になった。
③遊び方の変化
CoCの遊び方そのものが、変わった。
昔は、「推理ゲーム」だった。
今は、「物語体験ゲーム」になった。
目的が変わったから、手段も変わった。
5. 昔のやり方は、間違ってたのか?
昔のやり方は、間違ってない。
昔のCoCは、昔のCoCで正しかった。
- PLの思考力を試す
- 会話の勘で切り開く
- 世界への没入感を味わう
それが、楽しかった。
今のCoCは、今のCoCで正しい。
- 選択肢の中で振る舞う
- 感情や関係性を演じる
- 失敗も含めて物語を味わう
それが、楽しい。
遊びたいものが違うだけだ。
どっちが正しいとか、どっちが間違ってるとか、そういう話じゃない。
6. 文化の変化
私は、昔のCoCも今のCoCも、両方経験してきた。
そして、どっちも好きだ。
昔のCoCには、昔のCoCの楽しさがあった。
今のCoCには、今のCoCの楽しさがある。
でも、同時に思う。
昔のやり方を今の卓でやると、トラブルが発生する。
今のPL層の多くは、「察する」ことに慣れてない。
だから、情報を隠すと、詰まる。
詰まると、場が固まる。
場が固まると、楽しくなくなる。
時代や環境に合わせて、やり方を変える必要がある。
7. 「見せる」は、甘やかしじゃない
「探索場所を明示する」
「使える技能を明示する」
これは、決して甘やかしじゃない。
迷子にならないように、地図を渡してるだけだ。
どこをどう歩くかは、PLに任せてる。
地図を渡したからといって、ゲーム性が壊れるわけじゃない。
むしろ、迷子にならない分、物語に集中できる。
不親切を減らしてるだけで、ゲーム性を壊してるわけじゃない。
8. でも、全部見せるわけじゃない
誤解してほしくないのは、全部見せるわけじゃない。
探索場所は見せる。
使える技能も見せる。
でも、それで何が見つかるかは、見せない。
どういう展開になるかも、見せない。
地図は渡すけど、宝の場所は教えない。
それが、今のCoCだ。
9. KPとして、私が気をつけてること
私自身、KPをやることも多い。
そのときに気をつけてるのは、卓とPL層を見て、やり方を変えること。
初心者・最近のCoC好きが多い卓
- 探索場所を明示する
- 使える技能を明示する
- 詰まったら、ヒントを出す
迷子にならないように、サポートする。
従来のCoC好きが多い卓
- 探索場所をあえて隠す
- 使える技能も自分で判断してもらう
- 詰まっても、すぐにはヒントを出さない
「察する楽しさ」を味わってもらう。
どっちも知ってるKPが、一番強い。
時代に合わせて、やり方を変える。
卓に合わせて、やり方を変える。
10. 文化の変化を、受け入れる
文化の変化を、受け入れることが大事だ。
「昔はこうだった」
「昔の方が良かった」
そう思う気持ちは、わかる。
私も、昔のCoCが好きだった。
「察する楽しさ」を味わえる卓が、好きだった。
でも、時代は変わった。
PL層も変わった。
遊び方も変わった。
だから、やり方も変える必要がある。
昔のやり方が間違ってるわけじゃない。
ただ、今の時代に合わないだけだ。
文化は、常に変わり続ける。
それを受け入れて、柔軟に対応する。
それが、今のKPに求められることだと思う。
最後に
CoCの文化は、変わった。
「隠す」から「見せる」へ。
「察する」から「体験する」へ。
これは、悪いことじゃない。
時代に合わせて、文化が変わっただけだ。
昔のCoCが好きだった人も、今のCoCが好きな人も、どちらも正しい。
遊びたいものが違うだけだ。
私は、昔のCoCも今のCoCも両方好きだ。
そして、KPとして、卓に合わせてやり方を変える。
それが、今の時代に求められることだと思う。
文化は、変わり続ける。
それを受け入れて、柔軟に対応する。
それが、TRPGという遊びの面白さだと思う。
最終更新日:2025年12月16日

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