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ChatGPTによるこの記事の3行要約

  • 地雷とは本来、心理的に耐えられない表現を避けるための配慮であって、都合の良い展開を要求するものではない。
  • 「不快」と「不利」を混同すると、物語に必要な試練や失敗まで拒絶してしまう
  • NGとWantを分けて考え、TRPGは思い通りにならないからこそ物語になる遊びだと理解することが重要だ。


1. NGシートが、要望書になっている

セッション前、GMがNGシート(通称、『地雷チェックシート』)を配る。

「苦手な表現があれば、教えてください」

これは、配慮のための大事なツールだ。

でも、最近こんなシートを見ることがある。

「キャラが死ぬのNG」
「キャラが負けるのNG」
「キャラが傷つくのNG」
「キャラが否定されるのNG」
「悲しい展開NG」
「裏切りNG」
「ハッピーエンド希望」

これは、地雷チェックシートじゃない。要望書だ。


2. 「地雷」とは何か

「地雷」とは、心理的に耐えられない表現のことだ。
※この表現はあまり良くないんじゃないかという記事も過去に『地雷・脳死・人権…ネットスラングの違和感』で書いたが、ネットスラングとして一般的に認知されている表現であるため、わかりやすさ重視で本稿ではこの言葉を使う。

そういうものを避けるために、地雷チェックシートがある。

例えば、

「虐待描写NG」
「性的暴力描写NG」
「動物の死NG」

これらは、正当な地雷だ。
GMはこれを避けてシナリオを調整したり、そもそも参加を辞退してもらったりする。

でも、「キャラが負けるのNG」は、地雷じゃない。

それは、ただの「都合の良い展開がほしい」という要望だ。


3. 「不快」と「不利」を混同するな

地雷の本質は、「不快」だ。

見たくない表現、耐えられない描写、心が傷つく内容。
それを避けるための仕組みが、NGシートだ。

でも、最近増えているのは、「不利」を地雷だと言う人だ。

「キャラが負けるのNG」
「キャラが傷つくのNG」
「思い通りにならない展開NG」

これらは、「不快」じゃなく、「不利」だ。

キャラが負ける。
それは、物語の試練だ。

キャラが傷つく。
それは、成長の過程だ。

思い通りにならない。
それは、ゲームの面白さだ。

物語上の「試練」と、心理的な「苦痛」は、別物だ。

それを混同して、「試練」まで拒絶するのは、ただのわがままだ。


4. 「傷つきたくない」の暴走

なぜ、こんなことが起きるのか。

それは、「傷つきたくない」という防衛本能の暴走だ。

現実で傷ついている。疲れている。
だから、TRPGの中でくらい、傷つきたくない。
楽しいことだけ経験したい。

その気持ちは、分かる。

でも、それを突き詰めると、こうなる。

「キャラが負けたくない」
「キャラが否定されたくない」
「悲しい展開は嫌だ」

それは、物語を拒絶している。

物語には、試練がある。失敗がある。悲しみがある。
それを乗り越えるからこそ、感動が生まれる。

でも、「傷つきたくない」があまりに強すぎると、試練そのものを拒絶してしまう。

それは、もうTRPGじゃない。
ただの承認ゲームだ。


5. NGとWantを、分けて考える

では、どうすればいいのか。

NGとWantを、分けて考える。


NG(絶対に避けてほしいもの)

これらは、GMが絶対に避けるべきものだ。


Want(できればこうしてほしい希望)

これらは、GMが「できる範囲で」配慮するものだ。


でも、絶対じゃない。

NGとWantを混同するな。

「キャラが死ぬのNG」は、NGじゃない。Wantだ。

GMは、シナリオの都合で、キャラを死なせるかもしれない。
それは、ゲームの一部だ。


6. 「不便」を「不快」と言うな

もう一つ、整理してほしいことがある。

「不便」を「不快」と言わないでほしい。

戦闘で負けた。
推理で詰まった。
NPCに冷たくされた。

それは、「不便」だ。
ゲームの中で起きた、不利な状況だ。

でも、それを「不快だった」「地雷だった」と言う人がいる。

それは、ただゲームの結果だ。

ダイス目が悪かった。
判断を間違えた。
運が悪かった。

それは、TRPGの一部だ。

「不便」を「不快」と呼んで、GMに責任を押し付けるのはフェアじゃない。


7. TRPGは、試練を楽しむ遊びだ

キャラが負けるかもしれない。
傷つくかもしれない。
思い通りにならないかもしれない。

でも、それを乗り越えるからこそ、達成感がある。

それを経験するからこそ、物語が生まれる。

TRPGは、試練を楽しむ遊びだ。

もし、試練を全て拒絶するなら、それはもうTRPGじゃない。

承認してほしいだけなら、TRPGじゃなく別の場所を探した方がいい。


最後に

地雷は、尊重されるべきだ。

心理的に耐えられない表現は、避けるべきだ。

でも、「地雷」を盾にして「わがまま」を通すのは、違う。

NGとWantを分ける。
不快と不便を混同しない。

それができて初めて、健全なTRPGができる。

TRPGは、あなたの思い通りになる遊びじゃない。
試練があって、失敗があって、それを乗り越える遊びだ。

それを楽しめないなら、TRPGは向いていない

厳しいけれど、それが現実だ。


最終更新日:2025年12月19日