駄作でもいい、まず完成させろ
12/10 2025
カテゴリー:シナリオ作成・構成編
ChatGPTによるこの記事の3行要約
- シナリオ制作で一番もったいないのは、未完成のまま手を止めてしまうこと。
- 駄作でもいいから最後まで書けば、どこで破綻したのかが初めて『見える』ようになる。
- 良作は一発で生まれず、完成 → 反省 → 修正の積み重ねでしか到達できない。
1. 「完璧なシナリオ」を目指して、手が止まる
シナリオを書き始める。
導入を考える。展開を練る。クライマックスを構想する。
でも、途中で手が止まる。
「これじゃダメだ」
「もっと面白くできるはず」
「このままじゃ破綻する」
そうやって、完璧を求めて、結局書き上げられない。
未完成のまま、放置する。
それが、一番もったいない。
2. 「完成させる力」が、まず必要だ
シナリオ制作には、大きく分けて二つの能力が必要になる。
一つは、「面白いものを作る力」だ。
- 魅力的な設定を考える
- 伏線を張る
- 感動的なクライマックスを作る
誰もが憧れる能力だ。
もう一つは、「最後まで作り切る力」だ。
- 途中で投げ出さない
- 完璧じゃなくても、とにかく最後まで書く
地味だけれど、とても重要な能力だ。
多くの人は、「面白いものを作る力」ばかりを求める。
でも、最後まで作り切れなければ、その面白さは誰にも届かない。
未完成の名作より、完成した駄作の方が、次に活かせる。
駄作でもいい。グチャグチャでもいい。シナリオとして破綻していてもいい。
まずは、一度書き上げてみる。それが、大事だ。
3. 破綻した作品は、「設計ミスの記録」になる
シナリオを書き上げたら、気づく。
「ここ、おかしいな」
「この展開、無理があるな」
「この伏線、回収できてないな」
どこで壊れたかは、最後まで書かないと見えない。
途中で投げてしまったら、どこが悪かったのか分からない。
構想段階では「これでいける」と思っていたことが、実際に書いてみると破綻する。
それは、よくあることだ。
でも、最後まで書けば、問題点が見える。
「この情報、導入で出しておくべきだった」
「このNPCの動機、弱すぎた」
「クライマックスまでの流れ、長すぎた」
破綻した作品は、「設計ミスの記録」になる。失敗から学べる。次は、そこを直せばいい。
途中で投げてしまったシナリオは、何も教えてくれない。
でも、完成させたシナリオは、たとえ駄作でも、多くのことを教えてくれる。
4. 良作は、駄作の量産の先にしか生まれない
最初から良いシナリオを書ける人は、いない。
プロのシナリオライターでも、最初は駄作を量産している。
失敗を繰り返している。
ボツになったシナリオの山を持っている。
でも、その失敗を経験した人だけが、安定して成功できるようになる。
「ここでこうすると、破綻する」
「このタイミングで情報を出すと、プレイヤーが混乱する」
「このNPCの配置は、流れを悪くする」
そういう「失敗のパターン」を知っているから、次は避けられる。
良作は、駄作の量産の先にしか生まれない。
だから、駄作を恐れないでほしい。駄作を書くことは、恥ずかしいことじゃない。成長の過程だ。
むしろ、駄作を書けることは、一歩前に進んでいる証拠だ。
5. ただし、「考えずに完走」だけでは成長しない
「とにかく完成させればいい」と言ったけれど、それだけでは成長しない。
完成させることは、スタートラインに立つことだ。
そこから先、振り返らなければ、意味がない。
完走 → 反省 → 修正、までやって初めて経験値になる。
完成させたら、見直す。プレイしてもらう。フィードバックをもらう。
「ここ、分かりにくかった」
「この展開、唐突だった」
「この情報、もっと早く出してほしかった」
そういう声を聞いて、どこが悪かったか考える。次はどう直すか、決める。
そのプロセスがあって、初めて成長する。
何も考えずに書いて、何も考えずに完走して、それで終わり。
それでは、次も同じ失敗をする。同じところで破綻する。
完成させることは大事だ。
でも、完成させた後に「なぜこうなったのか」を考えることは、もっと大事だ。
6. 未完成で投げるのが、一番もったいない
シナリオを途中で投げる。
それが、一番もったいない。
何も残らない。
次にも繋がらない。
経験値にもならない。
「どこで詰まったのか」も分からない。
「なぜ破綻したのか」も見えない。
ただ、「うまくいかなかった」という漠然とした失敗体験だけが残る。
完成させることで初めて、そのシナリオは意味を持つ。
駄作でもいい。破綻していてもいい。グチャグチャでもいい。
とにかく、最後まで書く。
書き上げたシナリオは、たとえ駄作でも、あなたの財産になる。
「ここが悪かった」という記録になる。次への教訓になる。
未完成のシナリオは、何も教えてくれない。
だから、途中で投げないでほしい。
どんなに苦しくても、どんなに破綻していても、最後まで書いてほしい。
それが、シナリオライターとしての第一歩だ。
最後に
完璧なシナリオを目指すのは、いい。
でも、完璧を求めて、手が止まるのは、もったいない。
駄作でもいい。まず、完成させる。
未完成の名作より、完成した駄作の方が、価値がある。
破綻していても、それは「設計ミスの記録」になる。次に活かせる。
良作は、駄作の量産の先にしかない。
だから、恐れずに書いてほしい。
そして、最後まで書き上げてほしい。
それが、成長への道だ。
最終更新日:2025年12月10日

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