PLは俳優じゃない、共同執筆者だ
11/28 2025
カテゴリー:プレイ姿勢・在り方編
ChatGPTによるこの記事の3行要約
- TRPGのPLは、役者ではなく「物語の共作者」。
- 役を「演じきる」より、物語を動かす責任がある。
- その意識が、卓の空気と物語の質を根本から変える。
1. 「演じる」という言葉の罠
TRPGを説明するとき、よくこんな言い方をする。
「キャラクターを演じて、物語を作る遊びです」
この「演じる」という言葉が、実は誤解を生む可能性がある。
多くの人が、TRPGを「演劇」だと勘違いしてしまう。
自分は舞台に立つ俳優で、GMは演出家で、他のPLは共演者。
自分の役をうまく「演じきること」が目的だと思ってしまう。
本当は違う。
TRPGは演劇ではない。
PLは俳優ではない。
PLは、共同執筆者だ。
2. 俳優と執筆者の、決定的な違い
俳優は、「すでに書かれた脚本」を演じる。
セリフは決まっていて、展開も決まっていて、役の行動も大枠では決まっている。
俳優の仕事は、その役を「どう解釈し、どう表現するか」だ。
つまり、物語そのものを変える権利はない。
一方、執筆者は違う。
執筆者は、物語そのものを作る人間だ。
どんな言葉を紡ぐのか。
どんな行動を選ぶのか。
どんな結末を目指すのか。
それらすべてを、自分の手で書いていく。
TRPGのPLは、まさにこれだ。
あなたの選択が、物語そのものを作っている。
3. 「演じきる」ことに囚われると
「演じる」という言葉に囚われた人は、こんな行動を取りがちだ。
キャラの一貫性に固執しすぎる
「このキャラは、こういう性格だから、絶対にこう動くはずだ」
そう言って、物語の流れを完全に無視する。
他のPLが必死に話を進めようとしているのに、「いや、このキャラならここで動かない」と突っぱねる。
確かに、キャラの一貫性は大事だ。
でも、それは「役を演じきること」が目的なら正しいけれど、「物語を作ること」が目的なら、それは違う。
執筆者は、キャラクターを「固定された役」として扱わない。
キャラクターは「物語の中で変化していく存在」だ。
物語が動くなら、キャラも動いていい。
むしろ、動かなきゃいけない瞬間がある。
「見せ場」を一人で完結させる
「ここで泣きのセリフを言って、感動的に締めよう」
そう思って、長々と独白を語り、他のPLの入る余地を残さない。
まるで一人芝居のように、自分のキャラだけで物語を閉じてしまう。
でも、TRPGは一人芝居じゃない。
共同執筆だ。
あなたが書いた一文に、誰かが次の一文を重ねる。
その積み重ねが、物語になる。
一人で「完成形」を作ってしまったら、他の執筆者は筆を置くしかなくなる。
「このキャラらしさ」を優先しすぎて、他者と断絶する
「このキャラは孤高だから、誰とも関わらない」
「このキャラはクールだから、感情を出さない」
そう言って、他PLのキャラとの接点を自ら断つ。
でも、それは本当に「キャラのため」なのだろうか?
執筆者なら、こう考える。
「どうすれば、このキャラが他者と関わる理由が生まれるか?」
孤高なキャラが、誰かに心を開く瞬間。
クールなキャラが、感情を見せてしまう瞬間。
それこそが、物語だ。
キャラを「守る」んじゃなく、「動かす」んだ。
4. 共同執筆者としての責任
俳優なら、「自分の役だけをうまく演じる」という考え方でも問題はない。
舞台全体の構成は、演出家の仕事だからだ。
でも、共同執筆者は違う。
物語全体に、責任がある。
自分のキャラだけじゃなく、他のPLのキャラにも、GMが紡ぐ世界にも。
そして、この卓全体が生み出す「物語」そのものに。
だから、こう考えなければいけない。
- 「自分のキャラがこう動いたら、他のキャラはどう反応するだろう?」
- 「今、誰が一番喋るべきタイミングだろう?」
- 「この展開、もっと面白くするにはどうすればいい?」
これは、執筆者の思考だ。
自分の書く一文が、全体の流れにどう影響するかを考える。
他の執筆者が書きやすいように、余白を残す。
物語が停滞しそうなら、自分が動いて流れを作る。
それが、共同執筆者としての責任だ。
5. 「でも、演技も大事でしょ?」
「でも、ロールプレイの『演技』も大事でしょ?」
もちろん、大事だ。
- 感情を込めたセリフ
- キャラの仕草
- 声色の使い分け
それらは、物語をより豊かにしてくれる。
でも、それはあくまで「表現の手段」であって、「目的」じゃない。
執筆者だって、美しい文章を書こうと努力する。
言葉選びに悩み、リズムを整え、情景を描写する。
でもそれは、「うまい文章を書くこと」が目的じゃなく、「より良い物語を作るため」だ。
TRPGも同じ。
演技は、物語を作るための手段。
うまく演じることが目的になった瞬間、それは俳優になってしまう。
執筆者は、常に「物語」を見ている。
自分の一文が、全体の中でどう機能するかを考えている。
6. 共同執筆だからこそ、生まれる奇跡
共同執筆の素晴らしさは、誰も予想しなかった展開が生まれることだ。
一人で書いていたら、絶対に辿り着けなかった場所。
誰かの一言が、物語を思わぬ方向へ転がしていく。
「え、そう来る!?」
「そんな解釈があったのか!」
「このキャラ、そんなこと言うんだ……」
そういう驚きと発見が、TRPGの醍醐味だ。
でもそれは、全員が「執筆者」として向き合っているからこそ生まれる。
もし誰かが「俳優」になって、自分の役だけを演じ始めたら…
その瞬間、物語は固まる。
共同執筆は、全員が筆を持って初めて成立する。
7. だから、PLは「執筆者」であれ
TRPGは、即興で紡がれる物語だ。
台本なんてない。
誰も、正解を知らない。
だから、全員が執筆者として、その場で物語を作っていくしかない。
あなたの選択が、物語を作る。
あなたの言葉が、誰かの心を動かす。
あなたの一手が、展開を変える。
それは、執筆者にしかできない。
だから、こう思ってほしい。
「私は今、物語を書いている」
キャラを演じるんじゃない。
物語を、作るんだ。
他のPLと一緒に、GMと一緒に、誰も読んだことのない物語を、その場で紡いでいくんだと。
それが、TRPGだ。
最後に
「演じる」という言葉は、便利だけど危険だ。
それは、あなたを「俳優」にしてしまうかもしれない。
でも、あなたは俳優じゃない。
あなたは、執筆者だ。
ペンを持て。
物語を書け。
そして、隣にいる仲間たちと一緒に、誰も読んだことのない最高の一冊を完成させよう。
最終更新日:2025年11月28日

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