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1. 「正しいこと」が通じない場面、あるよね

そういう場面に出くわしたことはないだろうか?

SNSでもリアルでも、「これ、100%こっちが正しいのに、なんで伝わらないの?」というやりとりを、私たちは何度も見てきたし、何度か経験してもきたと思う。

そして、そういう時に出てきがちなのが、
「もう何言っても無駄」
「話が通じない相手に時間を使いたくない」

という、ある種の『あきらめ』。

でも、ちょっとだけ立ち止まって考えてみてほしい。
正しさが届かないなら、『伝え方』を変えてみる余地はなかっただろうか?

2. 正論は、感情の上に置かれたら届かない

「正論を言ってるのに相手が怒る」って、よくある話だ。

でも、そこに感情のブロックがあると、どれだけ論理的に正しくても、言葉は届かない。

たとえば…

これは、正論が『燃料』になってしまうパターンだ。

相手は「正しいかどうか」よりも、「この人に勝ちたい」とか「バカにされたくない」という本能で動いている。

このフェーズに入った相手にとって、正論は『答え』じゃなくて『攻撃』に見える。


3. 対話とは、『相手の地面に降りること』だ

じゃあどうすればいいのか。

一つの方法は、対話に切り替えること。

対話は、「理屈で黙らせる」ためのものじゃない。
「どこで噛み合っていないのかを、一緒に探る」ことだ。

そこに目を向けてみると、相手の『言葉の表面』の奥にある、本当の感情が見えてくることがある。

そして、感情に寄り添われた正論は、ようやく『対話の材料』になる。

4. 「勝つ」んじゃなくて、「ほどく」

議論になると、どうしても『勝ち負け』の構図に陥りやすい。

でも、正論が通じないときに本当に必要なのは「論破」ではなく「解凍」だ。

そうやって少しずつ、空気をあたためながら「話してもいいかも」と思わせる時間を作る。

対話とは、「理解を勝ち取る」のではなく、「理解が起きてもいいと思える空間」をつくる技術なのだ。


5. 『伝えたい』なら、伝わる手段を選べ

「自分は正しいことを言ってるのに通じない」と感じたとき、大事なのは「言った」ことより「届いたか」どうか。

正しさに自信があるなら、なおさら『伝える手段』の工夫を放棄しないでほしい。

それらは全部、「勝ちたいから」じゃなく「本当に伝えたいから」やることだ。

最後に

『正論が通じない』というのは、正しさの限界じゃない。
それは、「ここから先は対話が必要だよ」という合図だ。

強い正しさほど、伝え方を間違えると相手を傷つけたり遠ざけたりしてしまう。

だからこそ、『正しさに頼らず、関係をつなげる言葉』を持っていてほしい。

正論が通じなかったときこそ、あなたの本当の強さが問われている。


最終更新日:2025年8月4日