はじめまして。
この文章に目を留めていただき、本当にありがとうございます。
ここでは、いわゆる“TRPG論”というより、
プレイの中でふと感じたこと、TRPGを長く経験しているからこそ見える視点を、
言葉として残しておこうと思いました。
うまく言えないこと、口では伝えにくいこと、
でも確かに「これがあると、もっとTRPGって面白くなる」と思える感覚。
そういったものを、丁寧に、少しずつ紐解いていくつもりです。
その前に、少しだけ自己紹介をさせてください。
私がTRPGと出会ったのは12年前(2025年現在)。
中でも一番長く付き合っているのが、クトゥルフ神話TRPGです。
プレイヤーとして数多くのセッションを経験し、
キーパーとしても、オンライン・オフライン問わず様々な卓を経験してきました。
また、シナリオを書いたり、リプレイ動画を作ってみたり、
他のTRPGシステムにもいろいろ手を出してみたり……
「プレイする」だけにとどまらず、TRPGそのものをもっと広く、もっと深く味わおうとしてきた12年間だったと思います。
この文章を書こうと思ったのは、
「TRPGが好きだ」と言ってくれる人が増える一方で、
その“先”の楽しみ方を知る機会が、案外少ないのでは?と感じたからです。
TRPGは、遊び方に“正解”がないゲームです。
だからこそ、「もう少し上手くなりたい」「もっと自然にやりとりしたい」と思ったときに、
どこを目指せばいいのか、少し迷ってしまうこともある。
このコラムでは、そうした初心者〜中級者の方が次のステップに進むための“足がかり”になればと思って、
いくつかの視点や考え方を、無理のない言葉でお届けしていきます。
ここで扱う内容は、派手なテクニックや一発逆転のアイデアではありません。
むしろ、「ほんの少し意識するだけで、セッション全体の空気が変わる」
──そんな、小さな“気づき”の積み重ねをテーマにしています。
・なぜその台詞を今言うのか
・なぜその語りが伝わりにくくなるのか
・なぜGMの意図に気づける人のプレイは印象に残るのか
そういった、“ちょっとしたこと”を丁寧に拾っていこうと思っています。
上手になることも大事かもしれませんが、
このコラムで目指したいのは、「もっと深く、もっと丁寧に楽しめるようになること」です。
仲間と過ごす時間が、より心地よくなるように。
物語の奥行きが、もっと感じられるように。
そして、TRPGが「ただの遊び」を越えて、
いつか心に残る“体験”になるように。
その一助になれたら嬉しいです。
コラムはどれも、ひとつずつ完結する形にしています。
気になるテーマがあれば、好きな順で読んでいただいて大丈夫です。
どこかに、あなたのプレイにすっと馴染むヒントがあることを願って。
それでは、どうぞごゆっくり。
「どこかでTRPGを遊んでいる誰か」の話に、耳を傾けてみてください。
最終更新日:2025年4月25日