▶ はじめに──このコラムについて
4/25 2025
―このコラムを執筆しようと思ったキッカケなど
はじめまして。
この文章に目を留めていただき、本当にありがとうございます。
ここでは、いわゆる『TRPG論』というより、
プレイの中でふと感じたこと、TRPGを長く経験しているからこそ見える視点を、言葉として残しておこうと思いました。
うまく言えないこと、口では伝えにくいこと。
でも確かに「これがあると、もっとTRPGって面白くなる」と思える感覚。
そういったものを、丁寧に、少しずつ紐解いていくつもりです。
その前に、少しだけ自己紹介をさせてください。
私がTRPGと出会ったのは12年前(2025年現在)。
中でも一番長く付き合っているのが、クトゥルフ神話TRPGです。
プレイヤーとして数多くのセッションを経験し、GMとしても、オンライン・オフライン問わず様々な卓を経験してきました。
また、シナリオを書いたり、リプレイ動画を作ってみたり、他のTRPGシステムにもいろいろ手を出してみたり……
「プレイする」だけにとどまらず、TRPGそのものをもっと広く、もっと深く味わおうとしてきた12年間だったと思います。
この文章を書こうと思ったのは、「TRPGが好きだ」と言ってくれる人が増える一方で、その『先』の楽しみ方を知る機会が、案外少ないのでは?と感じたからです。
TRPGは、遊び方に『正解』がないゲームです。
だからこそ、「もう少し上手くなりたい」「もっと自然にやりとりしたい」と思ったときに、
どこを目指せばいいのか、少し迷ってしまうことがあります。
このコラムでは、そうした初心者〜中級者の方が次のステップに進むための『足がかり』になればと思って、いくつかの視点や考え方を、無理のない言葉でお届けしていきます。
ここで扱う内容は、派手なテクニックや一発逆転のアイデアではありません。
むしろ、「ほんの少し意識するだけで、セッション全体の空気が変わる」
──そんな、小さな『気づき』の積み重ねをテーマにしています。
- なぜその台詞を今言うのか
- なぜその語りが伝わりにくくなるのか
- なぜGMの意図に気づける人のプレイは印象に残るのか
そういった、『ちょっとしたこと』を丁寧に拾っていこうと思っています。
上手になることも大事かもしれませんが、
このコラムで目指したいのは、「もっと深く、もっと丁寧に楽しめるようになること」です。
仲間と過ごす時間が、より心地よくなるように。
物語の奥行きが、もっと感じられるように。
そして、TRPGが「ただの遊び」を越えて、
いつか心に残る『体験』になるように。
その一助になれたら嬉しいです。
コラムはどれも、ひとつずつ完結する形にしています。
気になるテーマがあれば、好きな順で読んでいただいて大丈夫です。
どこかに、あなたのプレイにすっと馴染むヒントがあることを願って。
それでは、どうぞごゆっくり。
「この世界のどこかでTRPGを遊んでいる誰か」の話に、耳を傾けてみてください。
最終更新日:2025年7月25日