1. ぼくは、TRPGでよく泣く
TRPGを遊んでいると、たまに聞かれる。
「TRPGで泣いたこと、ある?」って。
そのたびに、「何十回もある」と笑って答える。
ぼくはもともと涙もろい。
映画でも、小説でも、ドラマでも、すぐに涙腺がゆるむタイプだ。
だから当然、TRPG中にもよく泣く。
- 仲間との別れ
- 取り返しのつかない選択
- 最後に届いたひとこと
- 何気ない日常のあたたかさ
そんな一場面に、気づいたら、ぐっときている。
しかも、PLのときだけじゃない。
GMをしていて泣いたことも、何度もある。
NPCを通して言葉をかけながら、
プレイヤーたちの想いを受け取りながら、
物語の流れに、自然と涙がこぼれてしまうことだってある。
2. 泣くことは、恥ずかしいことじゃない
もしかすると、
「TRPG中に泣くなんて恥ずかしい」と思っている人もいるかもしれない。
でも、ぼくははっきりと言いたい。
泣くことは、ぜんぜん恥ずかしいことじゃない。
映画を観て泣くことがあるように、
小説を読んで涙することがあるように、
TRPGだって、ひとつの“物語体験”だ。
感情が動いた結果、
自然に涙が出るなら──
それは、
「ちゃんとその物語と向き合った」という証拠だ。
むしろ、
泣けるくらい本気で遊んだセッションって、
きっと、ずっと心に残る。
3. 涙が教えてくれる、“物語の温度”
不思議なことに、
TRPGで流した涙は、
シナリオの結末だけじゃなくて、
その場にいた人たちの“温度”を思い出させてくれる。
- あのとき、誰かがかけてくれた言葉
- 静かに隣に立ってくれたキャラ
- 一緒に笑って泣いてくれた仲間たち
そういう全部が、
「楽しかった」とか「感動した」っていう簡単な言葉以上に、
ちゃんと自分の中に残っていく。
TRPGの魅力は、
「作り物っぽいけど、本当に心を動かす瞬間がある」ところだと思う。
そのときに流れる涙は、
嘘じゃない。
4. だから、泣いていい。泣かなくてもいい。
もちろん、TRPGで泣くことを強制するつもりはない。
誰だって感情の動き方は違うし、
泣く泣かないで、その人のプレイが測られるものでもない。
でも、もし感情があふれて、涙が出そうになったら。
無理に我慢しなくていい。
泣いたっていい。
それだけ、本気で遊んでたってことだから。
そして、もし誰かがセッション中に泣いていたら。
静かに、
温かく、
その瞬間を大事にしてあげてほしい。
だって、
物語の中で誰かが本気で泣いてるって、
それだけで奇跡みたいな時間だから。
● 最後に
TRPGは、遊びだ。
でも、ただの遊び以上に、
心を揺らすものでもある。
だから、泣いてもいい。
泣かなくてもいい。
どちらにしても、
あなたがそこにいて、
物語を一緒に歩いたことに変わりはない。
そしていつか、ふとした瞬間に、
あのセッションを思い出して、
ちょっとだけ胸が熱くなるなら──
それは、
あなたが本当にTRPGを“生きた”証だ。
最終更新日:2025年4月29日