うちよそ文化とTRPG

カテゴリ:キャラクター論・設定運用 / 筆者:キョロ

1. うちよそは、正直楽しい

「うちよそは楽しい」──これは事実だ。

TRPGの中で生まれたキャラ同士が、
シナリオの枠を越えて関係を深めたり、別卓で再会したり、オフの時間に物語を紡いだり──
そんな余白の交流に、魅力を感じる人は多い。

「TRPGでそんなことするな」「遊び方が違う」という否定の声もあるが、
そんな意見は気にしなくていい。

うちよそは、あくまでプレイヤー同士の合意の上に成立するもの。
楽しめる人たち同士でやるぶんには、誰にも咎められる筋合いはない。

2. でも、うちよそ“しか”見てない人は危うい

ただし──
「なんでもかんでも、うちよそに持っていく」のは、正直しんどい。

こうなると、“TRPGの物語”が薄れていく。

うちよそはTRPGの延長線であって、中心ではない。
本来は、“遊んだ後”や“卓の外側”で楽しむ創作的な二次展開。
それが、本編を食い始めると、もう別の遊びになってしまう。

3. うちよそを「前提」にして接近してくる人には注意

これは個人的な見解だけど──
「二言目にはうちよそしませんか?」という人は、ちょっと危険。

うちよそは、あくまで「関係が自然に深まった結果」生まれるもの。

最初からそれを目的にキャラを作っていたり、
会話の入り口が「うちよそしませんか?」になっていたりすると、
“その人の目的がTRPGではない”可能性がある。

特に注意してほしいのが、異性プレイヤーに対してうちよそを迫るケース。

……これはもう、ただの迷惑行為だ。

4. TRPGに“下心”を持ち込まないでください

TRPGは、創作であって、社交場であって、でも“ゲーム”だ。

うちよそは、創作・交流としての余白ではあるけれど、
「キャラ関係に名を借りた下心」を持ち込んだ瞬間、
TRPGの土台ごと崩しにかかる破壊力を持ってしまう。

恋愛を描くのは自由。
うちよそも自由。
でもそれは、関係性の“結果”として生まれるべきものであって、
“目的”にして近づいてくるものじゃない。

だから──

お願いです。
TRPGに、変な下心を持ち込まないでください。
これはゲームです。
まずは、物語を一緒に作る仲間として関わってください。

● 最後に

うちよそが悪いわけじゃない。
TRPGの世界から広がる、もうひとつの物語の形だ。

でも、
それが“メインの目的”になった瞬間
プレイヤーもキャラも、どこかで疲弊し始める。

TRPGは、
あなたのキャラと、
仲間のキャラが、
物語の中で必死に生きて、何かを掴む遊びだ。

その本質を、忘れないでいてほしい。

そして、
うちよそも「ちゃんとTRPGを楽しんだ先」に生まれるからこそ、
本当に愛おしいものになる。

投稿日:2025年5月8日
最終更新日:2025年5月8日

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