1. 立ち絵は必須じゃないけど、ないと浮く
まず大前提として、PC立ち絵は絶対に必要なものではない。
キャラの魅力や感情表現は、セリフや行動、プレイヤーの演技からでも十分に伝わる。
ただし──
オンラインセッションにおいて、「立ち絵を出す」のは、ほぼ標準化された習慣になっている。
- Discord+ココフォリアの卓
- リプレイ動画に使うキャラ紹介画面
- SNSでの事前告知やプレイヤー同士の紹介
あらゆる場面で「キャラのビジュアル」が当然のように求められる。
そのため、立ち絵を出さない=“見えない”という不利が発生することも。
2. 立ち絵がないと「何か事情があるの?」と思われがち
立ち絵なしプレイヤーが少数派である以上、何も言わずに立ち絵を出さないと──
「出せない事情があるのかな?」と、逆に訝しがられることもある。
- 「立ち絵用意してこないって、準備不足?」
- 「イメージ共有しないって、キャラに思い入れないのかな」
- 「他の人が全員出してる中で、一人だけ何もなしって空気読めてない?」
──たとえ悪意がなかったとしても、マイノリティであることは事実。
“自然と淘汰されていく文化”の中で、逆らっても損をするだけのことも多い。
無理に逆らうより、「最低限の形だけでも用意しておく」のが一番平和。
3. 無料で使える立ち絵生成ツール・素材まとめ
ありがたいことに、無料・商用利用OK・クレジット不要など、気軽に使える立ち絵ツールや素材はたくさんある。いくつか代表的なものを紹介。
◉ Picrew(ピクルー)
さまざまな個人クリエイターによる「キャラメーカー」。
キャラを組み合わせて直感的に作成でき、SNS文化とも相性◎
※利用規約や使用条件は必ず確認!
◉ Booth(booth.pm)
「立ち絵素材」で検索すると、無料・有料含めて幅広いラインナップ。
TRPG用に加工OKな立ち絵素材も多く、カラー差分や表情差分も豊富。
◉ ジュエルセイバー(https://jewel-s.jp)
元々ソーシャルゲームに使われていた立ち絵を二次利用フリーで配布している。
4. 絶対に避けたい「版権立ち絵」
リプレイ動画などでしばしば見かけるものの、
実在の人物や有名アニメキャラの画像を“そのまま立ち絵として使う”のはNG。
- 著作権的にグレー、というよりアウト
- 二次利用の許諾が得られていない
- 卓によっては「それだけで同卓NGの理由になる」こともある
初対面で許可なく版権キャラを出されたら、それ以降その人とは卓を囲まない──
これは、割と多くのプレイヤーに共通する感覚だ。
親しみやすい/イメージに合う/かわいい──その気持ちはわかる。
でも、それは「そのキャラを使いたい」だけであって、
「自分のキャラとしてデザインした」わけではない。
「世界にひとりのキャラ」だからこそ、できればそのキャラだけのビジュアルを用意してあげたい。
● 最後に
PC立ち絵は、TRPGにおける“視覚的な第一印象”だ。
なくても遊べる。けれど、あるだけで広がる。
そのキャラを「誰かに見せたい」と思えるかどうか──それが立ち絵文化の根本なのだと思う。
今の時代、選択肢はたくさんある。
描けなくても、作れなくても、借りられる。
最低限のビジュアルを用意するだけで、キャラへの愛と、卓への配慮はしっかり伝わる。
無理はしなくていい。
でも、どうせなら、「見てみたい」と思ってもらえるキャラに、顔をつけてあげよう。
それだけで、物語の入り口がもっとわかりやすくなる。
そしてきっと、あなたのキャラも、誰かの記憶に“ちゃんと残る存在”になる。
最終更新日:2025年月日