1. どどんとふとSkype、僕らの“卓の起点”だった
2025年5月5日、Skypeがサービスを終了した。
このニュースを見て、胸が少しきゅっとした人は──きっとネット老人会の一員だ。
自分が学生の頃、オンラインセッションといえば『どどんとふ+Skype』が定番だった。
音声はSkype、ダイスと盤面はどどんとふ。
当時はそれが“最先端”だったし、何より楽しかった。
TRPGだけじゃなくて、
- オンラインゲームをしながら通話したり、
- テキストチャットでオチのない会話が永遠と始まったり、
- 気づいたら深夜3時で「明日テストなんだけどな……」と呟いたり。
Skypeに集合することが、あの頃の僕らにとっての“遊び場の合図”だった。
2. 中学生の頃は、PSPでSkypeしてた
スマホがまだ一般的じゃなかったあの時代。
中学生の自分は途中までスマホを持っていなかったので、なんとPSPでSkypeをしていた。
やや遅延気味の音声を聞きながら、「今入った!」「こっち声聞こえる?」と試行錯誤していたのを覚えている。
Wi-Fiも不安定で、すぐ落ちたり、急に音声が遠くなったり。
でも、それでも繋がれることが嬉しかった。
「この技術すごくない!?」って、ちょっと興奮してた。
不便だったけど、だからこそ“話せた”だけで感動があった時代だった。
3. Flashが終わった2020年に、どどんとふも消えた
2020年、Flashがサポート終了。
それに伴って、どどんとふも正式に“現役”を終えた。
あの独特のインターフェース、盤面の仕組み、どこか泥くさい手触り。
拡張性もないし、音も画面も地味。
でも、“TRPGの道具”としての最初の相棒だった。
いま思えば、あのアナログ感が心地よかった。
TRPGが「情報ではなく空気で遊ぶもの」だと、どどんとふが教えてくれたような気がする。
4. ココフォリア+Discordの時代になったけど
今では、『ココフォリア+Discord』が完全に主流だ。
盤面は美しく、BGMもリンクも簡単、立ち絵は動くし、メモは共有できるし、何より便利。
正直、技術的なレベルは“圧倒的”に進化した。
でも──
それでも、どどんとふとSkypeのセットには“あれはあれで良かった”という感情が確かにある。
やや不便で、操作もクセがあって、チャットもよくバグって。
でも、“不便さをみんなで乗り越える”感覚があった。
いまの快適な環境も素晴らしい。
でも、あの頃にしかなかった“妙な一体感”は、懐かしさと一緒に、今も少しだけ心に残ってる。
● 最後に
懐かしさという感情は、とても強い。
たった一つの終了ニュースが、いろんな記憶を連れてくる。
最近、なんとなくそんな気分になって、たまごっちを育てている。
懐かしい。かわいい。
「これが毎日楽しかったなぁ」と思いながら、ちょっと笑ってしまう。
TRPGの環境も、通話アプリも、これからどんどん進化していく。
でも、僕らが“物語と繋がっていたあの時間”は、きっとこれからも色褪せない。
さようなら、Skype。ありがとう、どどんとふ。
最終更新日:2025年5月9日